森川智之プライベート・コレクション

「アンジェリーク・メモワール10th〜Sweet Celebration〜」


「アンジェリーク・メモワール10th〜Sweet Celebration〜」
日時: 2004年9月25日(土) 昼の部:13:30〜15:45/夜の部:17:30〜19:35
場所:パシフィコ横浜国立大ホール
出演: 速水奨、田中秀幸、堀内賢雄、飛田展男(夜の部のみ)、神奈延年(夜の部のみ)、結城比呂、岩田光央、関俊彦、杉田智和、私市淳、森川智之、冬馬由美、成田剣

概要
「アンジェリーク」の10年を振り返る内容。主に思い出話に時間が割かれ、 トークも、守護聖たち(あえて「神鳥の」という冠は付けない)が中心。 他の出演者たちは、出過ぎず、サポートに徹していた。すごくいい感じ。 歌が、守護聖がデュエット(トリオ)を歌った以外は、 ソロはそれ以外のメンバー中心(守護聖も歌ったが全員ではない、 守護聖以外は全員歌った)だったことで、全体のバランスを取ったんだと思うが、 もっと守護聖の歌を聴きたかった。他のメンバーのソロは、いつでも聴けるし。
アナウンスやナレーションは、パスハ役の矢尾一樹とサラ役の折笠愛が担当。 司会は久遠一。

舞台上の立ち位置は、基本的に、舞台下手から、速水、田中、堀内、(神奈)、 私市、杉田、成田、冬馬、(飛田)、森川、結城、岩田、関。

大きな流れは、2回とも以下のとおり。

夜の部はこの後に、もう1度カーテンコール。舞台セット上に並んだ出演者が、 セットから降りてきて、みんなが舞台上で手を振り、上手にハケて幕。

森川さんの衣装
昼の部:
黒のエナメルのロングコート(膝丈)、黒のレザーパンツ、黒のブーツ。 コートの前は開けているが、張りのある材質なので、あまり開かず、 中がよく見えなかったが、「QUESTION」で動きが激しくなったときにようやく確認(笑)。 黒に、襟元にだけグレーの模様(波か葉かわからないが斜めのライン)が入った、 丸首のカットソー。ペンダントは2つ付けている。 どちらもトップはクロスのようだったが、形はきちんとは確認できなかった。 全体的に眼鏡はなし。ライヴアフレコのときのみ、ミラーグラスをかけていた。
夜の部:
白の、ポリエステルかナイロンか、合成素材のロングコート、足首丈。 黒のエナメルのパンツ、黒に赤を散らしたブーツ。 黒に、白で大きな斜めクロス(フェンスの網みたいな)をプリントした、 襟ぐり大きめのインナー。白に光が当たるとキラキラ光って、シルバーみたいだった。 オープニングではミラーグラス、ライヴアフレコでもかけてたかな? それ以外はなし。
最近の森川さんは、矢尾さんの「とりあえず光ってたら買っとけ」じゃないけど、 「ロングコートはとりあえず買っとけ」になっているのではないだろうか(笑)。 今度はいったいどんなロングコートで登場するのやら。


「ANSWER」の最初で全然声が出てなくて、音程も不安定だったのが気になったけど、 一度サビを歌った後は、とりあえず音はとれたっぽくて安心した。 「QUESTION」に入ってからは本領発揮。歌い慣れた曲だし。声もよく出ていた。 途中から「QUESTION」という歌詞に合わせて、右手を頭の上に丸くかざす、 「?」だか「Q」だかを連発し、エンディングではみんなに呼びかけて、 一緒にポーズを取って、締めたぐらい。 短いパフォーマンスだったが、楽しそうだった。

歌われた曲は、
昼の部:
オープニング:「The Knight in The Light〜騎士道〜」速水奨・堀内賢雄
「ANSWER」〜「QUESTION」森川智之
「うたかたのオペラ」杉田智和
「未来からの伝言」〜「Kissしていい?」冬馬由美
「Flower Shower〜さよならの花〜」関俊彦
夜の部:
オープニング:「タイム!」神奈延年・岩田光央・結城比呂
「もう、サヨナラは言わせない〜Faith of Love〜」成田剣
「太陽への階段〜Message of Silence〜」速水奨
「星の指輪 -Shining Star-」私市淳
「千年の約束(ルフラン)」田中秀幸

ライヴアフレコ
OVAのライヴアフレコは、絵があるから、あまり遊べないだろうなあ、 と思っていたら、合間合間に細かく、アドリブがちりばめられていた。 アニメのテストの感覚だったのかな。 却ってCDドラマのほうが、シリアスで真面目にやってたかも。

森川さんで秀逸だったのは、夜の部の「Twinコレクション2」から、 ゼフェルに頼まれて登場するシーンで、「エルエルエルンストの宅配便です」。
思わず、もともとはどう言っていたのか、帰ってからDVDを引っ張り出して 確かめてしまった(笑)。「工具箱を持ってきました」だった。 後で「配達業者ではありません」という台詞があって、そこはそのままだったので、 岩田さんがアドリブで返していた。

昼の部(その1): ナレーションはルヴァ
ジュリアス・マルセル「OVAアンジェリーク」
エルンスト・メル「アンジェリークSpecial2〜まだ見ぬ君への神話(ラブレター)」
マルセル・ティムカ・メル「アンジェリークトロワ」(エンディングムービー)
クラヴィス・フランシス「アンジェリークエトワール」(説得イベント)
昼の部(その2): ナレーションはマルセル
オスカー・アリオス「白い翼のメモワール」
ゼフェル・エルンスト「Twinコレクション3〜ゼフェル&エルンスト」
ジュリアス(ソリテア)・ルヴァ「緋の輪郭(シルエット)」
クラヴィス・ルヴァ・メル・アリオス「Twinコレクション5〜クラヴィス&アリオス」
夜の部(その1): ナレーションはフランシス
クラヴィス・リュミエール「聖地より愛をこめて」
ゼフェラドン・マルセルンルン・ランディフッド「緋の輪郭(シルエット)」
ルヴァ・メル「Twinコレクション6〜ルヴァ&メル」
ジュリアス・アリオス「Twinコレクション4〜ジュリアス&チャーリー」
夜の部(その2): ナレーションはアリオス
オスカー・ゼフェル・ティムカ「白い翼のメモワール」
ジュリアス・クラヴィス「OVAアンジェリーク」
レヴィアス(ナレーターのまま)・ジョヴァンニ・ルノー・ユージーン・ショナ・キーファー・ランディ「禁域(サンクチュアリ)の鏡」
ランディ・ゼフェル・エルンスト・メル「Twinコレクション2〜ランディ&ティムカ」

トーク
ビデオメッセージ(昼は神奈・飛田、夜は子安)にをきっかけとして、全員で、 椅子に座ってトーク。司会は、森川・冬馬・私市。
舞台上の並び順は、下手から、森川、冬馬、私市、杉田、成田、速水、田中、 (神奈)、(飛田)、堀内、結城、岩田、関。

森川さんの司会は、全体のバランスを見ながら、うまく話を振っていて、 出過ぎず、でもうまく出演者たちをコントロールして、絶妙にうまく盛り上げていた。 昼の部では聞き役に徹していて、ちょっと淋しいなと思っていたら、 夜の部では自分たちのコメントも少しずつ折り込んで、うまくまとめてくれた。 雰囲気もよくて、会場の印象もよかったようで、うれしい。
ただ、森川さんの性格上、冷たく突き放すことができないので、話が暴走を始めると、 なかなかうまく止められない。その点を、冬馬さんが実にうまく仕切ってくれた。 クールにすっぱり話を遮ったり、かわいらしく別の話を始めたり、 雰囲気を悪くせずにいい頃合いで話を切ってくれて、素晴らしいコンビぶりだった。 私市くんは夜の部最後に歌だったからか、緊張していたらしく、 口数はとても少なかった。

昼の部のテーマ:
初めて自分のキャラクターを見たとき
アンジェリークを理解した瞬間は
キャラクターの成長・変化した部分
夜の部のテーマ:
初めての収録の思い出
イベントの思い出

挨拶
最初の挨拶の順番は、速水、田中、(神奈)、(飛田)、堀内、結城、岩田、(子安)、 関、杉田、私市、森川、冬馬、成田。欠席者はビデオメッセージ。
エンディングは、立ち位置の下手から。 昼の部は、いちばん下手に並んだ、KyLa、影山ヒロノブも。

昼の部(最初):
みなさん、こんにちは(シャウト)。みんな元気ですね。今日はモリモリも元気です。 前回のぶんを取り返したいと思います。今日は素晴らしい日なので、 みんなと一緒にこの時間を大切に過ごせたらいいなと思います。
昼の部(エンディング):
モリモリです。この記念すぺき10周年のイベントに出られて、幸せです。 みなさんとこの空間を共有できたことが、大切な宝ものになると思います。 ありがとうございました。

夜の部(最初):
みなさん、こんばんは(シャウト)。今日は元気です。頑張っていきたいと思います。 ちょっと暑いです(笑)。暑いけど頑張ります。よろしく。
夜の部(エンディング):
新しく守護聖になりまして、守護聖チックなコートを着てみました(笑)。 本当に10年って、たいへんですよね。こうやってみなさんと出会えたことは、 運命だと思います。これからも一緒に、アンジェリークワールドを育てていきましょう。 今日はありがとうございました。

メッセージ
夜の部、エンディングの挨拶終了後、10周年のカウントダウンの前に、 現クラヴィス役の秀幸さんから、2000年前半までクラヴィスだった、 故・塩沢兼人さんについてのメッセージがあった。内容は、
「兼人もアンジェリークが10周年を迎えたことを、喜んでいると思います。 僕たちと一緒にこの作品を作ってきた兼人に、『ありがとう』って、 みなさんにも、お願いしてもいいですか。」
そして、出演者と会場が一緒に、秀幸さんの音頭で、「ありがとう」。
メッセージを聴いているときから、出演者たちの表情が、心に残っている。 私たちよりもずっと、彼と近しい立場にいた人ばかりだから、当然かもしれない。

以下は、私の個人的な感傷を記したものである。上記の演出に100%感動して、 肯定的な印象を持った人は、読まずにやめておいたほうがいいかもしれない。
本来なら、森川智之中心のはずのレポートで、書くのは適切ではないかもしれないが、 レポートは私の備忘録でもあり、 「アンジェリーク」には少なからず思い入れがあるのと、 私にとっては今でも塩沢兼人とは切り離して考えることはできない作品なので、 自分の気持ちの記録として書き留めておきたい。

秀幸さんは、兼人さんの葬儀で司会をつとめられたほど、個人的にも兼人さんと親しく、 クラヴィスの代役が秀幸さんに決まったときには、またとない人選だと思ったし、 それは今でも変わっていない。秀幸さんのメッセージは、 「兼人」と名前で呼んでくれて、泣きたいくらいにやさしくあたたかく響いた。 「お願いしてもいいですか」というやわらかい表現にも、真摯な人柄が伺えた。
ただ私には、どうしても「ありがとう」とは言えなかった。 「ありがとう」と言ってしまったら、兼人さんは、私たちと一緒にいるのではなく、 別のところに行ってしまう。 今までありがとう、これからは離れたところから見守っていて。言い方は悪いが、 もうこれで終わり、これからは必要ないよ、と言っているような気がした。 秀幸さんがそう言っているように思えたわけではない。たぶん、 今でもクラヴィスの一部は兼人さんだと、いちばん感じているのは秀幸さんだろうから。 私が「ありがとう」という言葉に、そんな想いを感じただけだ。
「みんなで言う」言葉としては、「ありがとう」しかないのもよくわかる。 「みんなで一緒に言う」というショウとしては、他の演出は無理だっただろう。 けれど、そんな演出よりも、勝手な感傷と勝手な思い込みかもしれないが、 「ありがとう」と言いたくなかった自分の気持ちを大切にしたかった。 秀幸さん、お願いに応えられなくて、ごめんなさい。
秀幸さんのクラヴィスになってから4年。兼人さんがクラヴィスを演じていたのは、 4年半である。これからのクラヴィスは、 秀幸さんの占める割合がどんどん大きくなっていくだけかもしれないけれど、 「兼人はこの場に一緒にいる、これからも一緒に作っていくということを、 お祝いするときには思い出して」とだけ言ってほしかった、のかもしれない。

「今も僕たちの心に生き続ける」。そう言ってくれた人の言葉を今でも信じている。

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