森川智之プライベート・コレクション

「LIVE PASTEL COLLECTION 2005」夜の部


「LIVE PASTEL COLLECTION 2005」夜の部
日時: 2005年3月26日(土) 18:20〜20:30
場所: 日本青年館大ホール
出演: 森川智之、堀内賢雄、小杉十郎太、檜山修之、福山潤、鳥海浩輔、緑川光、森久保祥太郎
ビデオ出演: 遊佐浩二、井上和彦、成田剣

構成は昼の部と同じ。トークの内容はもちろん違うが、 今回も「ボーイズラブ探偵団」は、昼と夜が続きもの。 朗読と寸劇も、メンバーの関係か、選んだ作品が微妙に違う。大枠は同じ。 他は、告知トークを含め、段取りはほとんど同じ。
なので、昼の部と同じところは、断りなく省略しています。 昼の部のレポートも併せてご覧ください。


前説
テープによる前説(後説も)は、成田剣。 一応、前説をやってたけど、なんとなくやっぱりヘンだ(笑)。さすが成田さん。

オープニング
だいたいは昼の部と同じ。
森川さんの衣装は、昼と同じチャコールグレーの3つボタンスーツ、 いちばん上のボタンをはずした着方は昼と同じ。黒の無地のワイシャツ、 両襟をピンで留めている。ネクタイはシルバーのようなグレーのストライプ。

昼の部と同じように、客席から森川・堀内のふたりが登場、 舞台に上がったところでハプニングが起こる。 ふたりとも、手に持ったワイヤレスのマイクが入っていない。 最初、賢雄さんのマイクだけかと思ったら、森川さんのも。
しかたないので、マイクなしで話そうとするふたりだが、 さすがにそういうわけにはいかない。発声もしっかりしているだろうけど、 2階席の後ろまではっきりと聞こえるヴォリュームは無理があるし、 長くも続けられない。たぶん、いちばん困るのは、DVDにするとき。(笑)
大あわてでスタッフが、ワイヤードのマイクを持ってきて、事なきを得…たのか?
森川「たぶん、ここは(DVDでは)使われません。」

森川さんの「BLは好きですか」に対抗して、今度は賢雄さん、
堀内「森川さん、OLは好きですか。」
森川「(力強く)大好きです。」
そりゃそうでしょうけど(笑)、それじゃ、このイベントのテーマと合いません。

ボーイズラブ探偵団
テーマは昼と同じで、 「もしBLのない世界があるとしたら、あなたはどうしますか?」だったけれど、 でも、ちょっと違う気がする。 「もしBLしかない世界があるとしたら、あなたはどうしますか?」なのでは?

テーマ音楽に乗って探偵長の声が流れ、舞台上の肘掛け椅子には、 ナイト・オブ・ファイヤー潤。ラブ・ショット浩輔も登場する。 未来に帰ってみて、無事BLは復活していたが、別の問題が起こっていたらしい。
そこに、髭がパワーアップしたトゥルーラブ・ハンター賢雄と、カイザー登場。 探偵長は、いつもどおりロングタキシードだが、グレー。タイも違う。 違いは目立たないが、お洒落だ。
戻ってきたふたりによれば、2100年の世界、BL嫌いは解消されていたが、 なんと、BLじゃないといけない世界になっていたとのこと。
福山「全員がBLということは。」
鳥海「子孫の繁栄が奪われるということです。」
それはたいへんだ、と、今度はその原因を探しに行く。

未来のふたりが舞台に戻ってくる。ナイト・オブ・ファイヤーに、 「お前さえいればBLばかりでもかまわない」と言うラブ・ショット。
そこに、「だめだだめだっ」という叫びが響き、ブレイブハート修之登場。 お約束の登場シーン、そして、ラブ・ショットとのハイパーリンク。 うらやましそうに眺めるナイト・オブ・ファイヤーにふたりが気付き、 彼も自分の持ちネタで気合いを入れる(不勉強にして、作品わからず)。

彼らが去った後、シャドー・オブ・ラブ祥太郎が客席後ろから現れる。 昼の部のビデオメッセージで言っていたとおり(笑)、髪を切ってきたらしい。 綺麗にセットされていて、さすがにしゃきっとした感じ(当たり前だ)。 愛するラブ・サンダー十郎太が振り向いてくれないため、 全人類BL計画を思い立ったようだ。 「宇宙中がボーイズラブでなくてはならない」と声高に主張するのに、 会場からは、微妙に「えー」の声も混じる。(笑)
そこに、エンドレス・ラブ光が登場、シャドー・オブ・ラブを止めようとする。 彼の決め台詞は、「お前を殺して、俺も自爆する」。ヒイロ・ユイだっけ? 昼の部でも、味方のはずの弟相手に言ってた。「意味がない」と返されてたけど。

なぞなぞならぬカルトクイズで攻撃する、シャドー・オブ・ラブ。 エンドレス・ラブが困っているところに、探偵長たちが戻ってくる。 みんなの説得も効をなさない。それでも全人類BL計画を推し進めようと、 さらなるカルトクイズ攻撃に、ラブ・サンダーが2階席に登場して応戦。
降りてきたラブ・サンダーに、シャドー・オブ・ラブがうれしそうに駆け寄る。 紆余曲折はあったが、結局はラブ・サンダーも彼を受け容れ、しっかり抱き合う。 しかし十郎太さん、えらく長いこと抱きしめていたような。しまいには、 森久保くんが逃れようとジタバタしてたように見えたけど。(笑)

最後にひとり残った探偵長、やっと舞台中央で、「ひとりだと気持ちいいなあ」。 口上を述べた後、「帝王の名にかけて」を決めて、コント終わり。

というわけで、恒例の(?)まとめ。
今回初登場のメンバー
・ナイト・オブ・ファイヤー潤: 福山潤
・ラブ・ショット浩輔: 鳥海浩輔
・エンドレス・ラブ光: 緑川光
・インフィニティ・ラブ浩二: 遊佐浩二
お馴染みのメンバー
・カイザー森川(森川探偵長): 森川智之
・トゥルーラブ・ハンター賢雄: 堀内賢雄
・ラブ・サンダー十郎太: 小杉十郎太
・ブレイブハート修之: 檜山修之
・シャドー・オブ・ラブ祥太郎: 森久保祥太郎
今回欠席のメンバー
・エンド・オブ・ワールド剣: 成田剣
・ビューティフル・ミラージュ眞一郎: 三木眞一郎
・ノーブルローズ中原: 中原茂
・ギャラクシアンローズ宮田: 宮田幸季
・勝平(探偵団ネームはまだなし): 山口勝平
そろそろ、探偵団ネームだけでは、誰が誰だかわからなくなってきたな。(笑)

ビデオメッセージその1
1回目のビデオメッセージ担当は、井上和彦。またみんなで誕生日を祝う。 そして衝撃の「受けやります」宣言。でも、相手は十郎太さんだけは嫌らしい。

トーク
舞台上には椅子。登場した森川さんと賢雄さんは、オープニングのスーツ姿。
全員を呼び出すのだが、ここで森川さん、またまた大ポカ。 最初の福山くんを、「福島潤さん」と呼んでしまったのである。 自分のことじゃないのに、会場で心臓が止まりそうになったファンもいただろう(笑)。 でも森川さん、自分では気付いていなかったらしい。 会場の「ええー」という声に驚いて、「え? 違う?」。
袖から福山くんが顔を覗かせ「慣れてますから」と言ってくれたけど、 キャラならまだしも、本人の名前は洒落にならない。しかも、間違え方が間違え方だし。 出てきた檜山さんにも、「名前間違えるなよ」と、昼の部と同じ言葉をもらう。 「そうだよなあ」と言いながら、相方の顔を見て、少しは落ち着いたかな。
席順は昼と同じ、遊佐くんの代わりに森久保くん。

次の「ライブ・パスコレ」をどんな感じで、という話から、 野外でゲリラライブ、などという相変わらずの無責任発言が飛び出す。
檜山「次のブレイブハートの登場シーンは、是非ともバイクで、 とお願いしようと思っていたんですよ。野外なら、まさにうってつけですね。」
檜山さん、とうとう居直ったか。それとも、走るよりバイクのほうが速いから?(笑) 二輪には10年ぐらい乗ってないらしいが、その封印を解く決心までしたとのこと。
小杉「俺は、次はゴンドラで登場したい。」
森川「ゴンドラがあるところでやらないとね。日本閣とか。」
スモーク付きですか?

朗読その1
そのまま朗読コーナーに突入する。さて、とみんなが姿勢を正したところに、
堀内「さあ、聴いていただきましょう。歌でいいんですよね。」
森川「(笑)歌じゃありませんよ。」

出演者が一部入れ替わっているからか、一部違う作品を取り上げてくれる。
檜山、森川: 「幸せのLEVEL Part.3」から
福山、堀内、檜山: 「愛される貴族の花嫁」から
緑川: 「キレパパ。2」から
鳥海、福山: 「いつかじゃない明日のために/side直哉」から
小杉、森久保: 「ペルソナ・ノングラータ」から

ビデオメッセージその2
2回目のビデオメッセージは、森久保くんと交代で遊佐浩二。 イン太くんを片手に、時間つなぎに四苦八苦の様子が見てとれる。

寸劇
舞台上は昼の部と同じく教室で、みんな制服姿。賢雄さんと小杉さんが交代。 赤ジャージの小杉さんは、おさげのカツラと瓶底眼鏡の完全装備。 賢雄さんの赤ジャージ姿を見て、マネージャーに買ってきてもらったらしい。

こちらも、出演者が変わっているので、取り上げる作品も微妙に変わっている。
「修学旅行もスキャンダル」道前寺勝(小杉)・寿(森川)・鈴鹿(檜山)・翡翠(緑川)
「過激シリーズ」魔王(小杉)・シキュリール(森久保)
「ファントム・ペイン」三四郎(森川)・凱(堀内)
「春を抱いていた」浅野(森久保)・岩城(森川)
「キレパパ。」千里(緑川)
「いつかじゃない明日のために/side直哉」直哉(福山)・瀬戸(鳥海)
「どうして涙が出るのかな」早川(森川)・泉谷(檜山)
「王朝春宵ロマンセ」諸兄(森川)
相変わらず泉谷に泥団子を食べさせようとする諸兄。今度は何回かやってくれたが、 あまりのしつこさに、「うるせえ、このやろう」とまたまた撃退される。 俳優ときくと二条翔が気になって、早川や岩城にいちいちからむ千里、 統摩が宇宙にいるときいて、ジュール・ベルヌに乗せてくれと迫るシキュリール。
「お金がないっ」の狩納(小杉)の登場に、みんな逃げ出し、 「極妻のススメ」の伊達(堀内)が残って、ふたりのトークライヴさながらのオチで終了。 せっかく優介(福山)もいたのに、結局登場しなかったな。 「趣味悪〜」が聴きたかった。

ビデオメッセージその3
3回目のビデオメッセージは、成田剣。またまた相変わらずの成田ワールド。

朗読その2
森川さんと賢雄さんのふたりで、「ファントム・ペイン」から。 昼の部と同じパート、立ち位置も昼の部と同じ、森川さんが下手側。
森川さんの衣装は、インナーは黒の浅いVネックのカットソー。 黒のウエスト丈ジップアップブルゾン、長袖。襟やあちこちに、 シルバーのワンポイントが目立つ。前は下まで全部開けている。黒のスリムパンツ、 靴はやっぱり見るのを忘れた。シルバーのペンダントをしているが、 トップが衣装の内側に隠れて確認できず。チェーンははっきりわかったのだが。

新刊ラインナップ
録音なので、昼の部とまったく同じ。
森川さんと賢雄さん、ふたりの声は、明らかに違うのだが、 ちょっと明るめの高いトーンではつらつとしたナレーションをすると、 かぶるときがあって、ドキッとする。 地声は全然違うのに、役がかぶるのも、なんとなく頷ける。

エンディング
みんなが舞台に戻ってきて、ひと言ずつ挨拶。
森川さんの衣装は、昼の部と同様、「ファントム・ペイン」の朗読のときと同じ。
立ち位置は、下手から、福山、鳥海、檜山、森川、堀内、小杉、緑川、森久保。 これも昼の部と同じく、賢雄さん、十郎太さん、ひーちゃん、光ちゃん、祥太郎、 浩輔、ジュンジュン、の順(森川さんの呼び方に準拠)で、今日の感想を訊く。

最後の森川さんの挨拶は、
「10年以上ずっとBLをやってて、こういうライブもできるようになってきてます。 みなさんのおかげです。演じる側も楽しさを見つけて、 毎日BLのスタジオをハシゴしている人もいるようです。そういう意味では、 僕たちとBLとは、切っても切れない、ワンセットなんじゃないか、そんな気がします。 どうもありがとうございました。」

生キャラクター台詞大連発
昼の部と、順番が微妙に違うが、賢雄さんで始まって森川さんで終わるのは同じ。 緑川さんの鷹司千里だけ、同じ「キレパパ。」からだが、台詞が違った。 他の人は同じ。締めくくりの台詞も同じ。夜の部のみの森久保くんは、
森久保: 風間廉示(僕の声-金のがちょう編-)/シキュリール(「過激」シリーズ)

この「生キャラクター台詞大連発」、1回目で聴いたときには、 ちょっと据りが悪い気がしたものだが、3回目(2回公演だから6回目)ともなれば、 まさに「恒例」。誰(どの役)が飛び出すか、どんな台詞を言うのか、 ちょっとドキドキしながら聴いてしまう。 そして、あの短い台詞に、それぞれの役の特徴を出し切る役者さんたちは、さすがだ。 台詞の内容ももちろんあるが、口調だけでも、あ、あのキャラだな、とわかる。 全然違ったタイプの人もいて、演技の多様さを、あらためて感じさせてくれる。 こういうイベントでないと聴けない素敵な企画だ。

カーテンコール
もう一度幕が上がり、思い思いに声をかけ手を振りつつ、また幕。

蛇足ながら、今回参加してみて、個人的に感じたことなど。

「ライブ・パステルコレクション」も3回目。 もともと、ほぼ出演声優の力で成り立っていて、あまり規制がないからか、 出演しているほうもそれを楽しんでいるようにも思えるが、 だんだん素人の発表会を見せられているように感じることが多くなってきた。 いくらプロといえども、ぶっつけ本番ばかりでは、ちぐはぐ感はぬぐえない。 もちろん、スタッフもみんな、それぞれの分野ではみんなプロなんだろうけれど。
でも、例えば、照明のミス。 他の人にスポット当てて真っ暗な中で決め台詞を読ませたり、 なんてことが何度もあるのは、プロとは思えない。アクシデントはしかたないが、 台本に書かれていることぐらいは、ちゃんとやってほしい。 (照明のミスではなく台本の伝達ミスでも、観客としては同じこと。)
それから、台本があってなきがごとしの寸劇。短い時間でいろんな役を演じ、 ころころと声や演技が変わる様子を観られる機会は、そうそうあるわけではないから、 それだけで充分魅力的だ。無理に衣装や小道具で笑いを取るよりも、 最後まで芝居で笑わせ、感動させてほしいものである。 他の機会でもできるようなものではなく、 この場では、この場でしか観られないものをやってほしい。 アドリブによる暴走(?)は、「ボーイズラブ探偵団」でもやっているんだから、 同じことを繰り返す必要もないのでは。

新しい試みで、初めてだから勝手がつかめない、というのはかまわない。 評判がよくて次もまたやるのなら、 きっと次にはブラッシュアップされたものになっているだろう、 という期待も相乗効果となって、ワクワクする。 でも、同じことをやっているのに後退しないでほしい。
コンセプトは何なのか? 他では観られない、「ライブ・パスコレ」ならではの「売り」は何なのか? ゲストがシークレットなのだから、参加する人たちは出演者目当てではなく、 イベントそのものに期待しているはずである。 『「ライブ・パスコレ」でないと観られない』ものは、確実にある。 単に「ボーイズラブ」を連呼できるのだけが、「ライブ・パスコレ」ではないはずだ。 せっかく他にはない、おいしい材料をいっぱい持っているのだから、 それを生かしてくれることを期待したい。

などと、不満から先に書いてみたが、ある意味贅沢な不満と言ってもよい。 全体としては、とても楽しい、いいイベントだったと思う。 出演者たちも、のびのびと楽しんでいたように見えたし、たくさん笑わせてもらった。 家路につくときの心地よい疲れと高揚した気分は、 「楽しかった」ことを実感させてくれた。
そして、次にはもっと楽しみたいと思う、貪欲でわがままな観客の気持ち。 出演者やスタッフを見ていると、きっとそれに応えてくれる、と思える、 気持ちのいいイベントだった。もっともっと、楽しませてほしい。(笑)


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